経済学って役に立つの?

少なくとも、経済学の道具箱にはいろいろな道具があるということは知っておいてほしい。普通、世の中の人が思いつきそうなアイデアは全部実はあるので、経済学はこういう話しを見落としているという話しはあり得ない

大変心強い一言なのだが、だとしたらなぜ経済に関して、人々は「経済学者」よりも「経済人」の言葉により耳を傾けるのだろう?たとえば医学に関して、たとえどれほど実績があろうとも市井の治療師の意見の方が医師よりも重んじられるということはまずない。経済学が科学だとしたら、それはどこまで工学として応用できるのだろうか。もっと平たく言えば、経済学はどこまで経済にたいして「使える」ようになったのだろうか?

経済学はあくまで学問、現実社会のメタファーでしかない。あえて自然科学分野で相対的に例えるなら経済理論研究家=物理学者、経済実証研究家=工学研究者、経済人=製造業会社の社員くらいに該当するI(これは相対的例えであり経済学は自然科学ではなく社会科学)。池田信夫は言及するまでもないが、池尾和人は象牙の塔に住む経済学者ではなく経済理論研究をベースとしながら経済人に近い人物。消費者が故障した製品の問い合わせをその会社にするのと同じように、人々が経済人の言葉に耳を傾けるのは至極当然。

目下エコノミストに最も聞きたいのが、以下の問題提起に対する答え。

Anyone who believes exponential growth can go on forever in a finite world is either a madman or an economist.
有限の世界で幾何級数的な成長が永遠に続くと信じているのは、キチガイと経済学者だけだ

この学者が何を主張したいのか良く分からないがこの言葉に対するdankogaiの意見も聞いてみたいところ。