残酷でストレートな評価を受け入れ、それどころか大切にしなければいけない

他社のプレゼンも見ていましたけど、パンカクやネットオフはすでに実績のある製品・サービスを前面に出し、その先の未来について話していたわけで、アイデア一本で勝負みたいなスタートアップのプレゼンと比べれば断然リアリティがあり、面白い内容になるのはある意味で当然というか、あぁ、こりゃ勝っちゃうかも、というのは途中から感じていたことではありました。特にゲームは視聴覚にうったえる要素が大きいですから、地味なビジネス向けプレゼンが続く中、あのデモムービーの効果は絶大だったと思います。後ろから見てると、寝てた人たちがみんな顔を上げましたからね。

逆に改めて感じたのは、まだ実績のないスタートアップがゼロから自社をアピールするのは大変だなぁ、ということと、そういうスタートアップを今まさにぼくが上記でやっているように、良いの悪いの口先で評価するだけだったら、ほんと簡単なお仕事だよなぁ、ということだったりします。

しかし、そこからさらに考えをすすめると、口先で良いの悪いの言って、ちょっとでも使ってみて気に入らなければ去ってしまうというのは、まさにユーザの行動原理そのものなわけで、そういう残酷でストレートな評価を受け入れ、それどころか大切にしなければいけないのもまた、スタートアップの宿命なのでしょう。

誰もが最初は小さな一歩から踏み出します。パンカクにはLightBikeというヒット作があって、今後はこのユーザベースをテコとして業容を拡張していくわけですが、この先どういう方向に進んでいくのかが、これをラッキーパンチで終わらせてしまわないための正念場なのだと思っています。